2019年11月20日
「一撃」の快感 -重量級刃物という選択肢- ③
皆様こんにちは、まろ(仮)です。
先ず前回紹介の「長柄(両手持ち)」のコンセプトについて補足します。
①全長を伸ばすことで振った時の先端の速度を上げる
②「両手持ち」で力と制御が両立できる(片手での使用も可能な重量に抑える)
③刃体をより鋭角にして刃物としての用途を拡充する(緊急時の包丁等)
それによるデメリットは
①長い分邪魔になり易い
②(人によっては)凶器に見える為持って行ける場所が限られる
といったところでしょう。
で、ここからが本題。
両手で持てる最小限の柄に大重量の刃を組み合わせたらどうなるか?
YOSI君に相談します
Y) こんな廃材 ↓ あるけど使ってみます?

SCS6材のスリーブ 10mm厚250mm径(工作時は筒だったけど使い減りしてます)

向きを変えて撮影、長い間放置された為か若干錆びが・・・
JIS/SCS6はCr11.5~14.0%のマルテンサイト系ステンレス鋳鋼、
炭素系鋳鋼ほど脆性は高くありません
5年以上前のことで写真はありませんが、必要な分を切り出してから
加熱して叩き伸ばし(曲面を平面に)、「焼鈍し」してから削ります。
で、出来たのがコレ(柄は削り直し中)

刃体長240(刃長210)mm、幅65mm、厚さ9mm
柄長250mm(鶴嘴用樫材)、重量1300g

「中華包丁」との比較(表)

同じく裏、「漉き=凹面」の中に叩いたときの槌痕が

断面形状は「両手鉈」を踏襲
「バカな物を作った」とは思いますが後悔はしていません
でも結局「アレ」が欲しくなるのです・・・
何を使っても「一撃」で割れる保障は無いんですけどね。
まだ続きますが本日はこの辺で
お付き合い頂き有り難うございました。