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Posted by naturum at

2020年02月11日

展覧会の帰りに・・・


   皆様こんにちは、まろ(仮)です。

  去る二月九日に佐野美術館(三島市)へ行ってきました。

  HIROさん、YOSI君、KAZU君及びご家族と一緒です。

 



  同館の収蔵品

    薙刀 備前長船長光 (国宝)

    刀 名物「松井江」 (重文)

    刀 名物「大兼光」(重文)

  等の他に

    槍 号「蜻蛉切」

    直刀・蕨手刀等の出土物

    伯耆国安綱や備前友成の太刀

                        等々

  大変見ごたえがあり、皆満足して帰りました。

  当然撮影禁止の為写真はありませんが、

  興味のある方は是非足を運んでみて下さい、十六日(日)迄です。

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   さて、ここからが本題です。
  

   美術館の帰りにHIROさんのお宅へ、。

   借用をお願いしたナイフがあります。

    

  

  

  米国の老舗 【RANDALL (ランドール)】 

  昨年「SETOカトラリー」さんに頂いたステッカーの内の一枚なのですが、

  私は同社のナイフを持っていない為お願いした次第。

  

  「No.12 スポーツマンズボウイ」というモデルらしいんですが、

  同社は「セミオーダー」で、同一モデルでも仕様が異なったりします。
    (本品は「#14グラインド」というブレード形状の模様)


  刃長230mm(≒9インチ)、幅44mm(≒1.73インチ)

  厚さは6mm(≒0.23インチ)、重量480g(実測)


  ハンドルを上から撮影
  一番太い部分で33mmもあるのに、握り心地は意外と良好


  ハンドル材はグリーン(キャンバス)マイカルタ
  本品のオーダー仕様らしい(基本はレザーワッシャー)



  鋼材はO1(オーワン)工具鋼(ステンレスモデルは440B製)
  熱間鍛造整形後ホロ-(凹面)に研削、手間が掛かっている
  今オーダーすると2年待ちだとか

  

  ホローグラインド(凹面研磨)の為、エッジはシャープ
  反面欠け易い構造なので熱処理硬度は低めらしい


  エッジ付近の薄さがこの写真で伝わるだろうか





  レザーシース(革鞘)は堅牢な作り
  付属の砥石(タッチアップ用)は粗め




  シースの刻印を拡大
  「12」はモデル№、「9」はブレードサイズ(9in)




  手持ちで近いサイズの「Trailmaster(トレマス)」と比較
  長さ、厚みはトレマスの方が大きいが、重量はランドール(差は30g程)、
  幅と言うより断面形状の違いが大きく現れたように思う
  重心はどちらもベベルストップ(エッジ部後端)辺り
  エッジの食いつきの良さなら「ランドール」
  切り分け能力なら「トレイルマスター」だろうか
  機会があったら是非試してみたい(流石に断りなく使えないので)


  

   今回はここまで、お付き合い頂きありがとうございました

   それではまた、まろ(仮)でした。



     -追記-

  大事な道具を貸し出してくれたHIROさんに改めて感謝を申し上げます



  
  

Posted by まろ(仮) at 13:30Comments(6)刃物・ナイフ

2020年02月04日

出番の無い貰い物  -Buck 184-

  皆様こんばんは、まろ(仮)です。

  今回取り上げるのは80~90年代に一世を風靡したナイフです。



 
 「Buck 184」 米Buck社製の所謂【サバイバルナイフ】です。
 とは言っても自分で購入した訳ではありません、頂き物(中古品)です。




 取り敢えずスキャバード(鞘)から出してみました。
 映画《ランボー(1982年)》に似た様なナイフが出てましたね。
 このナイフの製造は1984年~1999年なのでB社がパクったのでしょうか。
 本来はスキャバードにはポーチが二つ付属しているのですが、
 故あって一つ(アンカー用)しかありません。


 


 この凶器にしか見えないブツが私の許に来たのは1994年、
 些か事情があります。

 当時の勤務先の上司から知人のナイフの修理を依頼をされたのです。
 曰く「刃先の折れたナイフがある、持ち主の手に負えないので整形して欲しい」

 私は「削って小さくはなっても大きくは出来ないですよ」と回答。
 
    


 来た時の刃先の形はマーカーで描いたような感じ、
 新品時より1インチ(≒25mm)程折損した模様。




 スキャバード裏に付属の砥石(タッチアップ用)が凹面に減っていたので
 これで整形しようとしたのだろうと推測   ↓



 グラインダーとダイヤモンド鑢(当事は高価だった)と耐水ペーパーで研磨、
 ロープカッター(波刃の部分)も砥ぎ直しました。
  



 しかしスパイン(峰・棟)の鋸歯の欠けには手の施し様が無く・・・
 前の持ち主さん何に使ったんでしょ?     ↓


  結局持ち主さんの満足する出来にはならなかったらしくお払い箱となり、
  「折角だからお前にやるってさ」というオチになりました。
  付属のコンパスポーチは上司(当事)が貰っていきました。
  
  貰っておいてナンですけど、正直「有り難い」とは思いませんでした。
  

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  さて、細部を見てみましょう。

  先ずはタングスタンプ(刻印)から






  品番「184」の後のマークで製造年が判ります(本品は1987年)、
  BUCK社HPで調べられるので同社のナイフをお持ちの方は調べてみるのも一興かと。

  翌1988年にモデルチェンジが行われ、鋼材が425Mから420HCに変わり、
  ブレード側面には仰々しい【BUCKMASTER】の刻印が押されます。


 




  キリオン(鍔に相当する金具)は6mm厚のSUS304
  ブレード厚は7mm




 ブレードは削りっ放しの上にブラスト加工、
 スキャバード内部に「へ」の字型の板バネを仕込み、摩擦で抜け止めする設計




  左側面のベベルストップ(研削終了箇所)
  いかにも「米国製」という荒っぽさ




  チョイル(刃の根元の切り欠き≒指掛け)の内側
  プレスで型抜きしたままの状態でブラスト加工したのでしょう




  特別思い入れのあるナイフではありませんが、
  私の「削ったり磨いたり」の原点かも知れません。

 
  本日はここまで、
  お付き合い頂きありがとうございました。

  以上まろ(仮)でした。



   -補記-

   遊び仲間のキャンプに持参しましたが、使い勝手は
   お世辞にも褒められたものではありませんでした。




  

Posted by まろ(仮) at 22:00Comments(2)刃物・ナイフ工作